みなさんは、睡眠障害というものが、どういったものであるのか、ご存じでしょうか?
それは、現代で流行病とされている有名な「不眠症」のことでもあるのですが、一概に睡眠障害といっても、じつはその他にも多くの種類に分かれているのです。
たとえば、「眠れない→不眠症」であれば、その逆で「寝過ぎ→過眠症」という睡眠障害や、「睡眠中の呼吸が乱れる→睡眠呼吸障害」、さらに「昼と夜が逆転→リズム睡眠障害」など、他にも色々なケースに定められて分類されているのです。
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どの睡眠障害になっても苦しいのは当たり前ですが、そのなかでも不眠症は、他の睡眠障害と合併して起こる危険性が特に高い症状でもあるのです。
また、不眠症というカテゴリの中だけでも様々な症状が存在し、その多くは生活環境や社会適応能力に影響を及ぼすものばかりなのです。
というわけで、今回は睡眠障害の1つ不眠症にはどういう症状があるのか?また、昼夜逆転してしまう症状とは、一体どういったものなのか?について、考えていきたいと思います。
中途覚醒とは?その改善方法は?
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不眠症の症状の中の1つである中途覚醒とは、読んで字のごとく中途半端な時間に覚醒してしまう症状のことで、眠りについてから1時間30分くらいが一番起こりやすいようです。
その原因は、おそらく誰しも1度は聞いたことあるでしょう、「レム睡眠」という言葉に関係しています。
人間は誰でも睡眠時に「深い睡眠→ノンレム睡眠」と「浅い睡眠→レム睡眠」を、平均して1時間30分ごとに繰り返しています。この睡眠が浅い「レム睡眠」のときに何らかの要因が加わると、起きてしまうのです!
では、その要因とは?
というわけで、中途覚醒には次のような原因や要因などが挙げられます。
年をとると出やすくなる!
人間は年齢を重ねるごとに、脳内にある睡眠ホルモンといわれる「メラトニン」の分泌が減少していきます。
これは生きているうえでやむを得ない状況であり、一般的に何も対処しない場合は60歳前後までにかなり減少してしまうのです。
このメラトニンの減少により、中途覚醒という症状が年齢を重ねるごとに出やすくなってしまうのです。
気になるぜ!その対処法とは!?
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メラトニンを急激に増加させることは困難ですが、普段の生活環境を少しだけ改善するだけで、その分泌量は著しく変化します。
毎朝、10分程度の日光浴をするだけで、メラトニンの分泌量は増加します。
また、普段の食生活からもメラトニンやその成分の元となるトリプトファンという物質を摂取することにより、脳内のメラトニンの量を確実に増加させることもできるのです!
(メラトニンを増加させる食べ物については、前回の記事を参考にして頂けたら幸いです。)
お酒や食事を摂る時間帯!
人間の胃は、食べ物を消化するのに最低でも2時間、また消化の悪い揚げ物や肉類を食べた場合などは、4時間ほど時間が必要であるといわれています。
夜、眠る前に「何かを食べる」という行為自体が、快眠を遠ざけてしまう原因に他ならないのです!
また、お酒は基本アルコールを含んでいますが、人間はこのアルコールを分解するために「アセトアルデヒド」という物質を体内に宿しています。
寝る前にお酒を飲むと、当然、このアセトアルデヒドが発動します!
そして、このアセトアルデヒドが、体内の交感神経を刺激しまくるため、睡眠の邪魔をしてしまっていたのです!
気になるかも?その対処法とは!!
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結論を言うと、へそで茶を沸かせるくらい簡単なことで、「寝る前に呑まない!食べない!」という方法が一番効果的です。
「え!?それだけ!!」思うかもしれませんが、基本的には本当に「それだけ!」なのです。理想は眠る前の3時間前にはお酒や食事を済ませておくことが大切です。
他にも探せば対処法はありますが、全般的にはこの方法をオススメします。
- 首や肩などの痛みが原因!?
首や肩、腰などの痛みが強く重い場合、それは中途覚醒という症状以前に、「痛いから!」という理由の方が強いかもしれません。
気になるのか?その対処法とは!?
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(ニャンコ先生です。作中でよくシップを貼ってますね。)
つまりは「シップを貼って!」ください、ということなのでしょうが、今度は「シップがスースーして眠れない!」と言うのでしょう?
そしたら、最後は鍼灸でしょうね!
・・・などと、対処法は色々あると思います。
「なげやり」的ですが、結局、何が言いたいのか?
それは、レム睡眠のとき、大げさに言うならば「蚊が飛んでいる音」でさえも覚醒してしまうので、「なるべく痛みを和らげてから眠ろうぜ!」ということですかね。
睡眠呼吸障害が原因!?
睡眠呼吸障害とは、睡眠障害の1つで不眠症と連鎖して起こっている方が非常に多いようです。
つまり、眠っている最中に何らかの要因で気管が詰まり、一時的に息ができなくなる症状で、これが連続して起こることによって脳が覚醒してしまい「目が覚めてしまう!」という、生命的な危険度も高い睡眠障害なのです!
あるのか?その対処法とは!?
あります!とても簡単です!!答えは「病院へ行こう!」です!!
まるで一昔前の映画のタイトルのような響きですね。いやいや、こんなギャグでは済みませんよ?
もし、このような症状が出てしまった場合は、真面目に病院へ行ってください、かなり危険ですから。
しかし、実際のところ「え!?何科に行けばよいの?」と困惑される方も多いはずではないでしょうか?
普通は「耳鼻科でしょ!耳鼻咽喉科でしょ!!」と考えますよね?・・・でも残念ながら「若干」違います!
総合病院であれば「睡眠外来」、あるいは「睡眠障害クリニック」というような、睡眠障害を専門に生業(なりわい)としている医療機関へ行くのがベストなのです。
しかしながら、重ねて残念なことに、これらの医療機関はあまり多く存在していませんので、「お近くのスーパーやコンビニで!」という具合に、「簡単には見つかるようなものではない!」というのが現状なのです。
早朝覚醒とは?その改善方法とは?
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前文の中途覚醒で尺を使い過ぎたので、少し巻き気味でお話しましょう。早朝覚醒とは、「実際に起きたい時間より、異常に早く目が覚めてしまう!」という困った症状です。
調べたところ、日本人の約8%がこの症状に悩まされているとかいないとかで、「え!?8%だけなの!?驚くほど多いわけじゃなくねぇ?」とか思ってしまうでしょうが、単純に1億人以上いる日本人の人口に8%を掛け算してみましょうか?
はい、でました!800万人以上です!!そう、結構いるのです!
また、この早朝覚醒という症状には、主にこのような原因が多く見られるようです。
- 年齢を重ねるとなりやすい!
- 体内時計が狂いだす!
年齢の件は、先程説明させて頂いた、「メラトニン」や「レム睡眠」の要因が多く、年を重ねることによるメラトニンの減少の必然性や、「レム睡眠」のサイクルの変化などがあげられています。
体内時計とは、分かりやすく言えば「メラトニンの分泌を開始するタイマー」であると考えてください。
このタイマーが狂いだすと、「過剰なる早寝早起き」という習慣に陥ってしまう可能性もあるのです。
これら2つの改善方法としては、「決められた時間に朝日を浴びる」ことによるメラトニン分泌の増加や修正や「俗に言われる規則正しい食生活や生活環境」、「適度な運動」などがとても効果的なようです。
これらはすべて、メラトニンの分泌時間の修正や、メラトニンの増加、摂取などに深くかかわってきますので、早朝覚醒のみならず不眠所全般にお悩みの方は、最初にこれらを実践してみてはいかがでしょうか。
昼夜逆転との違いは?
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昼夜逆転とは、そのままの意味で「昼に寝て夜に起きる」ということです。
これが不眠症である場合も、ほかの睡眠障害である「過眠症」と合併している可能性もあり、「寝過ぎてしまい眠れない!」というのが原因で、結局、夜に眠れなくなって起き続けてしまうという症例もあるようです。
また、これとは別の睡眠障害である「リズム睡眠障害」なるものも存在し、この場合も昼夜逆転してしまい、夜間であるにもかかわらず「全く眠くならない!」という症状をきたしてしまうのです。
これら2つの症状は、厳密にいえば不眠症とは別のカテゴリではあるのですが、辛い結果には変わりありません。
また、リズム睡眠障害と呼ばれる症状の根本的な原因にも、やはり「体内時計」が関係しており、先程お話したメラトニン分泌のタイマーが大幅に狂いだすと、早朝覚醒を通り越して、昼夜逆転の症状にまで至ってしまうのです。
あるのかな?ないのかな?その改善方法は!?
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「良かれと思ったことが裏目に出てばかり」という状況のとき、あなたはどうしますか?
そう、結局、少し体に無理をしてでも「元に戻す努力」をしなくてはならないのです!
昼夜逆転しているとき、夜しか起きていられない状況を続けること、それが現状では一番、体に負担のかからない方法なのかもしれませんが、それを続けていると裏目にでてしまい、いつまでたっても昼夜逆転を克服できません。
ならば、いっそのこと「夜は起きたまま、朝も起き続ける!」しかないのです。
自然に眠くなっても、朝や昼に寝ることを耐えて、夜にちゃんと眠りましょう。
すると、メラトニン分泌のタイマーが正常に働き出して、昼夜逆転を解消できる可能性もあるのです!
しかし、これは身体に危険を及ぼす行為でもあるので、症状が酷い場合などは、病院の医師と相談して、無理せず確実に治す方向性を考えましょう。
これは・・・眠れないという次元ではなく、もはや別の病気ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
このように睡眠障害の症状は、不眠症1つだけではなく、様々なものが存在し、不眠症に至っても中途覚醒や早朝覚醒といった要因の違いによって起こる症状があることなど、お分かり頂けたことと思います。
また、昼夜逆転は社会的状況や勤務的な内容により、人それぞれの症状ともいえます。
必ずしも「悪い!」とは言い難いものですが、健康面を基準に考えると人間の体の構造は、やはり「朝は起きる!夜は寝る!」というのが理想的であるという点から、「なるべくなら昼夜逆転は避けるべき」というのが結論になってしまいます。
個人的な見解では「昼夜逆転」はオススメいたしません。
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・・・だれなの?アンクル・サム?